市販のハイドロキノン化粧品でシミを消す

トレチノイン・ハイドロキノン療法について紹介しましたが、トレチノインを使わずハイドロキノンのクリーム等のみでもシミを消す効果はあります。

トレチノインと併用するよりは時間がかかるものの、使用方法が簡単になるので、トレチノインは使用せず、ハイドロキノンクリームのみの処方をしている皮膚科も多いのです。

またハイドロキノンは化粧品が主に通販で販売もされていますので、ハイドロキノン配合の化粧品を使用することで、日々のスキンケアの過程で徐々にシミを薄くし消していくという方法もあります。

画像の説明

ラグジュアリーホワイト HQトライアルキット ハイドロキノン配合化粧品

トレチノインもハイドロキノンも劇薬で、高濃度で使用すると赤みやひどいときは皮膚炎を起こすなど副作用のリスクが大きいのですが、化粧品に配合できる濃度は限度が定められています。2%前後ならばそれほど激烈な症状の出る心配はあまりないでしょう。ただし敏感肌の方はポイント使いのみにとどめた方が良いと思います。4〜5 %以上は皮むけなどの症状が出ますので使用に注意を要します。

また、ハイドロキノンは肌に合う人と合わない人がいるようなので、2%程度の低濃度でも最初は無理せずトライアルなどで肌に合うかを試してから使用した方がリスクを回避できます。

ハイドロキノン配合の化粧品は皮膚科でも販売されていますが(いずれも保険適応外)、市販もされており主に通販で手に入ります。通販で販売されているハイドロキノン配合の化粧品を少し紹介します。リンク先から購入も可能です。

肌が弱めの方にはアンプルール。美白と保湿、両方したい方に。
ハイドロキノン配合化粧品トライアル1890円→1590円 アンプルール

肌が強めの方にはビーグレン。毛穴、ニキビ、アンチエイジング、等目的別ですが、ハイドロキノン入りはシミ・くすみライン。
[b.glen]ハイドロキノンでシミを消す

ビタミンC誘導体・APPSと併用でシミに相乗効果

アルブチンやエラグ酸など美白成分は様々ありますが、シミに関しては予防効果にとどまり、できてしまったシミを還元する作用のある美白成分は限られています。

ハイドロキノンと並んでシミを消すメラニン還元作用が認められているのは、ビタミンC及びビタミンC誘導体・APPSなどビタミンC系の美白成分で、これらはシミを消す作用、予防作用の両方を持ちます。

相乗効果を狙って併用する場合、ハイドロキノンは必ず後から使用します。どちらもシミ、そばかす、色素沈着に有効です。 → APPS配合の化粧品はこちら

高濃度のハイドロキノンクリーム・軟膏を使用後の経過

高濃度のハイドロキノンクリーム等を使用すると一般的に次のような経過を辿ります。塗り続けているとまずシミが赤黒く濃くなる、隠れていたシミが浮き上がることも → 赤みが出る → ホクロのように黒くなる → 皮むけ → 少しシミの薄くなった皮膚が現れる。これの繰り返しです。

ドクターシーラボは以前から販売していた5%の高濃度のハイドロキノンクリーム(HC119-5%)の販売を中止しました。愛用者も多かった商品で、理由は定かではありませんが、予備知識なく使用する危険の方を考慮したのかもしれません。

皮膚科などで処方されて一度は使用方法の指導を受けた方は大丈夫だと思いますが、5%程度の高濃度のハイドロキノンクリームになると、化粧品というよりも軟膏・薬品と考えて使用した方が良いと思います。

ハイドロキノン化粧品の自作は危険

ハイドロキノンは粉末などが手に入るようですが、自作の化粧品はあまりお勧めできません。

ハイドロキノンはもともと写真の現像液などに使われ、ハイドロキノンを使用した写真の現像を日常的に行っている技術者の手が白くなったことから、シミ治療に応用されたものです。

安く出回っているハイドロキノンの粉末等は、工業用など化粧品に適したものではないことが多く、性質は安定性が悪い性質のため、すぐに酸化して茶色く変色します。化粧品メーカーの製品は、製造の過程でハイドロキノンの酸化安定性を高める加工をしていますが、安定したハイドロキノン化粧品を作るのは家庭で難しいでしょう。ハイドロキノンは時間の経過とともに酸化が進み毒性が高まります。古くなったものや茶色くなったものは使用しないようにしてください。

ハイドロキノン使用にあたっては皮膚科医の指導を

低濃度の化粧品ではそれほど心配することはないですが、ハイドロキノンを自己判断で使用する前に、信頼できる皮膚科でシミの診断を受けることをお勧めします。

シミにはハイドロキノンが効果のあるタイプのシミ、効果のないタイプのシミがあります。

診断を受けることでどのタイプのシミに効果があり、どのタイプのシミには効果がないかを知ることができます。また、ハイドロキノン使用中は皮膚が弱くなり紫外線対策をしないとかえってシミを増やすことになりかねませんので、ハイドロキノン使用にあたっては、相談できる皮膚科医をみつけていただきたいと思います。